ミンソン☆スペシャル(後編)
「今日はアイシャ湖に行こう!・・・話したいことがあるんだ。」 「・・・うん。」 “アイシャ湖”が指す言葉の意味はサクラも知っているはず。 いつもなら足取りるんるんでスキップでもしたくなるようなデートの道。 ・・・今日は、緊張で足がもつれそうだった。 |
|
あれ? 結局何系にするんだっけ? 情熱系?しっかり系?甘えん坊系? あれ?ホスト系だっけ? あ、頭がこんがらがってきた・・・ 「・・・ミンソン、大丈夫?」 「ほえ?」 「手のひら、びっしょりだけど・・・」 |
|
「い、いやだなぁ!!なはぁーにを言い出すかと思えヴァー!!」 「・・・声が裏返ってるわよ。・・・そんなに緊張されると私まで緊張するんだけど・・・。」 あ、な、なんか目が回ってきた・・・ あれ?サ、サクラが三人・・・?四人・・・?あれぇ・・・??? あ、サクラハーレム?いいなぁ・・・それ・・・ 「ごっ・・・ごめっ・・・!!サクラー!!俺・・・やっぱり今日無理かも!!」 「あ、ちょっと・・・!」 緊張した雰囲気に耐え切れずに逃げ出してしまった。 もうダメだ! プロポーズもなにもない! こんな情けない意気地なしじゃ嫌われる!! バッシャーーーーーーーーーーーーーン!! アイシャ湖の方へそのまま猛ダッシュして、その勢いで湖に飛び込んだ。 あぁ・・・ 頭が冷やされる・・・ やっと落ち着ける・・・ サクラ・・・ まるっきり進歩なしな、臆病者な俺でごめんね・・・ 久々に目が潤んでしまった。 ちくしょう・・・ 俺は・・・サクラのことがこんなにも好きなのに・・・ 「・・・・ン!ミンソンってば!」 「・・・サクラ・・・?」 「何服のまま飛び込んでるのよバカ!!風邪ひいたらどうするの!」 「・・・サクラも。」 「あなたが無茶するからでしょ?もうっ!」 「・・・スミマセン・・・」 頭がぼーっとする。 サクラが目の前にいるのに、嘘みたいに落ち着いている。 今なら・・・言えるかな・・・ 「サクラ・・・」 「まったく。私がついてないとほんっとにダメなんだから、あなたは!」 「うん・・・俺・・・サクラがいないとダメだ。」 「えっ・・・」 「俺、サクラとずっと、一生、一緒にいたいんだ。」 「・・・ミンソ・・・あっ」 こんなに強引に、一方的にサクラにキスをしたのは初めてだった。 今の俺は、ただ、サクラのことが愛しくて仕方がなかった。 ただ、それだけだった。 |
|
「・・・サクラ・・・」 「・・・・・・・・・・」 サクラをまっすぐ見つめる俺と、 照れているのか、少し視線をそらすサクラ。 もう、迷いはなかった。 「サクラ・・・俺と、結婚してください・・・!」 「・・・言うのが遅いわよ。バカ。」 「えっ・・・!じゃ、じゃあ・・・」 「うん。・・・幸せな家庭をつくりましょうね。」 サクラはにこっと微笑んでくれた。 うわぁ・・・可愛い・・・ こんなに素敵な人が俺の・・・彼女 改め 奥さん! 「サークーラーーーー!!!」 「きゃっ!!ちょっと・・・急に抱きつかないでよ〜・・・」 「サクラ愛してる!大好きだ!!一生大事にする!!!」 「もう・・・声が大きいってば!・・・・・・ありがとう。」 「サクラ・・・もう一回キスして良い?」 「・・・人の話、聞いてないわね?・・・とりあえず一回湖からあがりましょうか。風邪ひくわ。」 「ちぇっ。」 「ほら、式の予約にも行かなきゃだし、ね?」 「・・・そうっすね!!それに風邪ひいたら抱き合って温め合えば済むことだし!」 「・・・殴られたい?」 「はぅっ・・・スミマセン・・・」 幸せだ〜〜!! 「予約したよ!」 「皆、来てくれるといいわね。」 「うん!・・・サクラ、俺サクラのことずっと大事にするから。」 「・・・うん。お願いね・・・」 サクラは額を俺の胸にぽすっとあてて、頭ごと、体ごと俺に寄りかかった。 うわぁ・・・かぁわいぃぃぃぃぃぃ・・・・vvvvv 「・・・ちょっとはやいけど、誓いのキスしてみて良い?」 「・・・んもう・・・」 サクラはいつも、なんだかんだ言って「しかたないわね」って顔しながら、頬を染めて目を閉じる。 俺はその時のサクラが最高に好きだ。(ノロケ) その顔をさせたくてわざわざ「キスしていい?」って尋ねるのは基本♪(しゃべりすぎ) 「へへ・・・サクラ愛してるvv」 「・・・私も・・・愛し・・・」 「お・ね・え・ちゃ〜〜〜んvvvvvv」 ん?どこかで見たぞ?この展開・・・ |
|
「スズナ!!??」 「スズナさん!!??」 「いや〜んvvごめんねぇvv スピリット訓練に来ただけだったんだけど、 お邪魔しちゃったみたいでvvえへへっvv 今日はスタミナ訓練に予定変更しようかな〜 バイバーイvv」 「ちょっ・・・スズナ、待ちなさい!!!」 |
|
「サクラ〜スズナさん行っちゃったんだから続きぃ〜〜」 「もう!あんな恥ずかしい思いしてまだ懲りてないの!? 私はいやよ!帰るわよ!!」 「え〜サクラ〜!!」 誓いのキスは出来なかったけど、今ここで俺は神に誓います! 愛しいサクラを必ずこの手で幸せにし、生涯守り続けることを・・・ 「サックラ〜!!愛してるよ〜〜!!」 「声が大きいーーー!!バカ!!!」 |
|